久々のブログになってしまったけど、映画の感想など。みっちりネタばらししますので、ネタバレ嫌だ!って方はそっとページを閉じてください。
桐島、部活やめるってよ
映画が公開されていたときにそれなりに話題になっていた本作。
特にそのときには気になっていなかったのですが、ruby界隈で桐島、rubyやめるってよ というプレゼンが上がってきて、徐々に気になっていました(笑)
iTunes storeにも販売されるようになり、ようやく見てみたので、その感想など。
桐島はどうしたんだよ!
突然、桐島が部活をやめた。という彼の周りの人たちの会話から映画が始まります。 桐島の部活仲間や友人や恋人までも、桐島がなぜやめたのか、いきなり学校や部活に来なくなったのかが分からぬまま、ただ時間だけが流れていきます。
1時間半くらいの映画の中で、桐島という人物は登場しないんです。(一瞬それらしい人物が登場するけど、エンドロールにも明記されてなかった)
おいおい、なんでだよ!
なんで桐島は出てこないんだよ!
って、流れ行くストーリーを見ながら、ずっとそんなことを考えてしまうわけです。
正直それだけでモヤモヤしながら映画を観終わってしまいました。
観客もストーリーの渦中にいた
納得いかない。なんだったんだ、この映画!って、観終わったあとしばらく考えてました。
でも、よく考えたら、ストーリーに出てくる桐島以外の人物もまた同じ心境の中で過ごしていたんですね。
理由も聞かされず、連絡を取ってもシカトされ、一体桐島はどうしたのか。誰か桐島のことを知ってるだろう、誰か連絡取れてるだろう。そう思って、いろんな人たちがモヤモヤしているわけです。
桐島という人物は知らないものの、「桐島どうしたんだよ!」という心理状態は登場人物たちと一緒だったんだ!と思うと妙にスッキリしました。
キーパーソン不在による混沌
桐島は、文武両道の人だったらしい。(バレー部のキャプテンでもある)
そんな桐島が突如として居なくなったことにより、彼の居た場所を埋める存在が必要になる。
リベロのポジションとして2番手にいた人が、桐島不在により、試合に出るようになる。
それでもリベロとしての才能としてはやはり桐島には及ばず。。。
そんな2番手の存在を見たバドミントン部の女子が、才能の有り無し。という能力の根本の部分を見たようで落ち込む。
桐島一人抜けただけで、このようにいろんな人が悩んだり、誰かを憎んだりしていく。そんな様が垣間見えます。
高校あるある
その他にも、この映画中には高校にはよくあるような「イケてる男子、イケてない男子、イケてる女子、イケてない女子」たちがたくさん出てきます。 イケてる人たちが、イケてない人たちに対して冷たく当たったり、イケてない人たちがイケてる人たちを妬んでみたり。
あー、こんなの高校の時に見たことあるなー。という風景が、リアルに描かれてました。
とりとめのない文章になりましたが、結果面白い映画でした。
作中の人たちと同じく、桐島という存在に観覧者も翻弄される。一体感を感じられる一本。