「小さなチーム、大きな仕事」は仕事のバイブルだった

37 Signalsのエピソード

この会社の名前を聞いたのは、今の会社に入ってからでした。

Ruby on Railsを使って、ビジネスやプロジェクトに関するツールを提供する会社であり、その開発工程やら会社の在り方が話題になっている会社。

そんな評判を聞いていたので、ずっと気になっていた本を読んでみることにしました。

ざっと、目次を記していくと

  • 見直す
  • 先に進む
  • 進展
  • 生産性
  • 競合相手
  • 進化
  • プロモーション
  • 人を雇う
  • ダメージコントロール
  • 文化

から構成されています。

そのなかでも印象に残った章をいくつか掻い摘んでみようかと。

生産性

邪魔が入る環境では生産性が上がらない

仕事で一番集中できるのは早朝か夜遅く。周りのみんながいないときだ。というのはすごく納得でした。僕自身は今それほど多くの割り込みが起こることもなく働いていますが、ちょうど友達から「割り込みが多い」という話を聞いていたばっかりだったので、印象に残るエピソードでした。

割り込みが入るたびに頭を切り替え、処理をして、また元の仕事に戻るのは、なんだかんだですごくコストが掛かる。ほんのちょっとの割り込みだから。と問題を軽視するのではなく、ここではメールで済ませられるようなことはメールで済ませるようにすること。(自分が都合の良い時間に確認できるため)が解決策として挙げられていました。

長すぎるToDoリストは終わることがない

長すぎるToDoリストはいつも僕のやる気を無くしていきます。

膨大に積み上がったリストをたった一つ消化しただけでも、リスト全体からみた消化率は1%みたいなw あれ、頑張ったんだけどなw みたいな。

そんな時には例えばToDoリストから似通ったタスクを別のリストへと移し、そのリストからタスクを消化するようにする。そうすれば、先ほどは全体の1%しか消化出来ていなかったようなタスクも、分けたタスクリスト的には10%のタスクを完了したように思えるわけです。

一見して子供だましのようなタスクの消化方法だけど、膨大なタスクリストにやきもきすることもなく、やる気を無くすこともなく、健康なメンタルでタスクをこなしていくことができます。

また、ここでは優先度のつけ方を「1, 2, 3」「A, B, C」などのようにつけるべきでもないと記しています。このような段階でのランクのつけ方になると、優先度の高いものが集中してしまったりして、結局どのタスクの優先度が高いのかわからなくなってくると。。。(あるある)

ということで、段階での優先度付ではなく、上から順に優先度の高いものを並べていくほうがよいよ!ってことが書いてありました。

進化

熱意と優先順位を混同するな

「いいアイディア」を思いついたときに、これじゃん!間違いない!って思うわけです。

あー、もうこれしかない。いけちゃう!って。

でもそれはあくまで「素晴らしいイイアイディア」なので、一度棚にあげて寝かせましょう。っていうお話。 ブレストしたりするとこういうのよくあるなーって思います。話してる時は、コレ!って思うんですが、寝かせてみると、意外としょうもないアイディアだったりします。

どのような素晴らしいアイディアも、一度ねかせてみよう。それでもなお、良いアイディアで、他のタスクとの優先度を下げても実行したいものなら、実行しましょう。っていうお話。

顧客の声を書き留めてはいけない

顧客からの声をイチイチ書き留める必要はない。ほんとうに重要な声は、何度も何度も聞かされることになる。頂いた意見の中からすぐに忘れてしまうような声はきっと今は重要ではないものでしょう。

文化

「なるたけ早く」は毒

あまり意識をしていないとよく使ってしまう言葉「A.S.A.P」

上で書いた優先順位の話と似てきますが、まずこの言葉を使い過ぎると、どのタスクが優先度高いのかわからなくなってくる。しまいには「なる早」ではないタスクは無視されるようになる危険性があるよ。というお話。

今日終わらないと、今すぐ終わらないと会社をクビになる。くらい深刻なタスク以外には使わないようにしよう。。

まとめ

もっと印象に残った章はあるのですが、長くなるし、キリがないのでこの辺で。

こういう風に働きたい。こういう風に働けているから快適なのだ。

読む章ごとにそう思える一冊でした。

基本的な理念として、小さく細かく動いていく。というのがキーワードな気がしました。タスクは小さく。間違っていたらすぐに切り替える。無駄なことは極力やらない。前に読んだリーンスタートアップとちょっと通ずるところがあるのかなーと思いました。

もっとより良く仕事と付き合っていきたい人、激務で働きまくっている人も、より良いプロダクトを作っていきたい人も、理想的な環境を作っていきたい人も、どんな人でも一読の価値はある一冊だと思いました。

ぜひ読んでみてくださいまし。

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